第25章 意識
『ちょっ…!?離して下さい!!』
「テメェが逃げるからだろうが!!」
『私のことはもう放っておいて下さいって
さっき言いましたよね!?
どうして追いかけて来るんですか!!』
「ごちゃごちゃうるせェんだよ!!!
泣いてるお前ェを見て…、放っておけるか!!」
『なっ…、!?!?』
どうして不死川さんは
私が泣いてるからってそんなに気にかけてくれるの…?
その理由が分からずに驚いていると
何故か私は不死川さんの腕の中にいて…
抱き締められている事に気付くのに少し時間がかかった。
『あ、の……?不死川さ…』
「俺は…、テメェがあの野郎と恋仲で
幸せそうに笑ってるならそれでいいと思ってたんだよ…」
『え…』
「けど冨岡がを捨てて
いらねェっつーなら…
……お前ェを俺の女にする。」
『は、い……?』
え、なに…?
一体何が起きてるの…?
もしかして…、不死川さんは……
ありえない仮説が頭の中をよぎった時
抱き締められていた体勢から両肩を掴まれて
身を少し離すと、真剣な顔をした不死川さんが私を見つめた。
「…俺にしとけよ。」
『!?!?そ、そんなこと…言われても…。
冗談にしてはタチが悪いんじゃ…』
「冗談でこんなこと言わねェ。
まァ、あの野郎と同じ女に惚れたことにはイラついたけどなァ。」
『っ…!!』
惚れたって…、本当に…?
不死川さんは…、私の事を特別に想ってたの…?
でもなんで…?
いつからそんな風に想われてたの…?
今のこの状況も
不死川さんの気持ちも
分からない事が多過ぎて混乱していると
私の頬に不死川さんの手が添えられた。
「俺は…、口が悪いのは自覚してるけどよ…
あの野郎と違って、お前を泣かせたりしねェ。」
『っ…』
「が鬼に殺されねェように
ずっと側にいて守ってやる。」
『不死川、さん…』
「…、
ずっとお前ェのことが気になってた…、
…好きだ。」
…最初は何かの間違いだと思い込もうとしたけど
頬に添えられている不死川さんの手は温かいのに、指先は少し震えてる…。