第45章 輝く舞台、愛される存在
その様子をみた司会者。
「こ、これは!!高度なテクニック!!花束を使い、会場には“そう見えるように”魅せる演出っ!いや〜これはやられましたね〜〜!!」
「ずるい!!」「殺す気!?」
「ひいいいイケメン……!!」
轟が花束を下げた瞬間、会場の轟音みたいな悲鳴が遠くに聞こえるほど、の心臓はまだバクバクしていた。
「……っ、な、なに今の……」
足が少し震えているのに気づいた瞬間、司会者が次の進行のために声を張る。
「では轟くん、先生、ステージ裏へ!」
轟はの手に花束をしっかり持たせると、そっと背に手を添え、余韻を壊さないようにエスコートして舞台袖まで導いた。
照明の届かない陰に入った瞬間、はようやく息を吐く。
「も、もう……心臓止まるかと思った……」
轟は静かにを見下ろし、
轟「……俺も」
その声が少しだけ熱を帯びていた。
そして、ほんの1秒だけ迷ったあと、轟は低い声で告げる。
轟「…爆豪だけじゃねぇ。俺も、本気だ。今日だけの感情じゃねぇ」
「……焦凍……」
轟「じゃあ」
名残惜しそうに手を離して、轟は控え室へ戻っていった。
「先生!!次の準備があります!!」
腕を取られ、は再び控え室へ戻される。
まだ胸が熱い。
花束の香りがふわっと鼻をくすぐって、余計に落ち着かない。
「わたし……今日死ぬのかな……?」
「先生、座ってくださいっ!時間がないので!!」
次の衣装を運び込む。
「次はB組プロデュースのドレスです!」
「B組……?」
マーメイドドレスから、新しいドレスへ着替えさせられる。
鏡に映る自分の姿に、は思わず息を呑む。
A組とはまったく雰囲気が違う。
B組のドレスは──
落ち着いたロイヤルブルーを基調に、ウエストから裾にかけて繊細な金の刺繍が散りばめられ、スカートの動きに合わせて光を反射するタイプ。
肩は上品にオフショルダーで、“華やかだけど上品、大人の姫”という印象。
「これ……すごい……」
スタッフも嬉しそうに頷く。