第45章 輝く舞台、愛される存在
ステージ袖に戻った瞬間、爆豪はの手を離さないまま振り返り、ぐっと距離を詰めた。
爆「…」
照明の熱と観客の興奮がまだ肌に残っている。
爆「言っとくけどよ」
赤く燃える瞳が真正面から刺さる。
爆「本気だからな。今日だけの遊びとか、そんなショボい気持ちでやってねぇ」
「勝己…わかってるけど…でも!」
爆「でもじゃねぇ、俺は諦めねぇ。何回でも言う」
残していったのは、怒ってるようで、苦しいほど真剣な声。
スタッフに引き剝がされるようにしては再び控え室へと戻された。
「時間ありません!アクセサリー変えます!」
次々と外されていく爆豪仕様の飾り。
代わりに運ばれてきたのは、氷の結晶みたいにきらめく透明のアクセサリーたち。
耳には揺れるクリスタル、首元には細く冷たい輝き、足元には銀糸を織り込んだストラップパンプス。
黒のマーメイドドレスはそのままなのに、印象はまるで違う。
静かな美しさが溢れ出した。
「先生、もうステージです!!」
また押し出されるようにして舞台へ。
ステージライトが一気に上がる。
客席からは、爆豪の時とは違うどよめきが広がった。
「うわこっちもめっちゃいい…!」
「え、やば、先生…!」
黒いドレスに氷の煌めきがよく映え、観客の視線が一斉に吸い寄せられる。
司会者が大きく息を吸い、
「それでは2人目の代表者っ!A組、轟焦凍!!」
スモークがわずかに流れる。
静謐な音楽がステージを満たした。
──ゆっくりと、歩いてくる。
黒のタキシード。
装飾は控えめなのに、胸元や袖の縁にはのアクセサリーと同じ、氷の粒が溶け残ったような透明な装飾。
そして赤と白の髪の色が、その無機質な輝きをさらに際立たせていた。
女子の悲鳴が弾ける。
「ぎゃああああああ!!」
「なにあれかっこよすぎる!!」
「映画!?実写!?アイドル!?」
その中心では一瞬、息を飲んだ。
美しすぎて。
轟もまた、ステージ中央で足を止めたまま。
ただ、だけを見つめて動けない。
轟「……綺麗…だ。」
息の混ざった声。