第45章 輝く舞台、愛される存在
会場を一周するようにレッドカーペットが敷かれており、観客の間をゆっくり歩いて回る。
爆豪はずっと手を離さない。
指を絡めるでもなく、ただ守るように。
ときどき様子を見るように横目を向けては、
爆「大丈夫か?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
爆「…ん」
短い会話なのに、妙にあたたかい。
途中、観客の歓声が一段と強くなる。
ライトがふたりを照らした。
爆豪はその光ににらみを利かせるように視線を向けたが、次の瞬間、手に力を込めてを引き寄せるようにエスコートした。
爆「…目ぇ離すなよ」
その小さな低音が胸に刺さる。
再び階段に差しかかったとき、爆豪は自然な動きでの腰を支えた。
ドレスの裾を踏まないように、彼女の歩幅に合わせてゆっくり上がる。
ステージ中央。
眩しいスポットライトの下で、司会が叫ぶ。
「それでは、最後のアピールをどうぞ!!」
歓声がうねり、のドレスが光をまとって静かに揺れる。
爆豪は一歩前に出る。
胸を張り、観客席を睨みつけるみたいに見渡し——
そのまま、ゆっくりとの腰を引き寄せた。
会場が一瞬、息を飲む。
「勝己…っ、」
爆豪「……黙ってろ」
声は低くて荒いのに、どこか震えている。
爆豪は観客に背を向けず、堂々とそのままの腰にしっかり腕を回した。
逃げ場なんてどこにもない、完全な“独占”。
爆「見とけや、てめェら全員」
マイク無しでも届くような、鋭い声。
爆「コイツは、オレが連れて歩くんだよ」
会場、騒然。
クラスメイトも上級生も、教師陣も、誰も言い返せないほどの“所有宣言”。
さらに爆豪はの耳元へ顔を寄せ、触れる直前で止める距離で囁く。
爆「……他なんざ見んな。オレだけ見とけ」
の心臓が跳ねる。
でも爆豪は視線を逸らさず、ただ真っ直ぐ。
爆「……じゃねぇと、許さねぇ」
言葉は荒いのに、誰よりも優しく、誰よりも愛が滲んでいる。
最後に爆豪は腕をほどく代わりに、の手を“離さない”という選択をした。
爆「ほら、戻んぞ」
そう言って、他の誰にも触れさせないように護るみたいにエスコートしてステージを後にした。