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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第45章 輝く舞台、愛される存在


嬉しさで胸がいっぱいになる。
でも同時に、困ってしまう。

(どうしよう……本当に、もう一曲……?)

不安が胸をかすめる。

ふと、ギターの弦が指に触れた瞬間、あったかい感情がこみ上げてきた。

(……うん。せっかくの文化祭だもんね。みんなと一緒がいいよね)

マイクに口を寄せ、少し照れたように笑う。

「それじゃあ……もう一曲だけ。せっかくの文化祭だから、みんなで歌える曲にします!」

会場が一瞬で沸いた。

はギターを軽く弾きながら、客席に優しく視線を向けた。

「次は……みんなもよく知ってる曲。ちょっと恥ずかしいけど、せっかくなら一緒に歌ってほしいなって思って」

期待でざわつく生徒たち。

にこっと笑って、コードを鳴らした。
指が作る音は、さっきより明るくて、軽やか。

ギターの軽やかなストロークが体育館に響く。

そしてギターの音は止み、の声だけで曲が始まった。

その瞬間。
「あ!!!」と、ざわめきが走った。

誰もが知っている、あの曲。
胸の奥が熱くなるような、まっすぐな青春の匂い。

は少し照れながらも、客席に向けてぱっと笑顔を咲かせた。

夢を描く痛みすら、前へ進む力に変えていくような、まっすぐで温かくて、少し切ない歌。

の声は、さっきのバラードとは違い、明るくて伸びやかで、前に進む強さがあった。

さっき泣いていた子たちも、今は目を輝かせている。
サビ前、自然と誰かの声が重なった。

1人、また1人。
歌詞を思い出すように、そっと口ずさむ。

そしてサビに入った瞬間。
会場が割れるほどの大合唱!!

全校生徒の声がの歌声に重なり、会場を突き抜けるような響きに変わる。

ステージの照明が温かく、の頬がほんのり赤く染まる。

壊理ちゃんも、小さな声で懸命にサビを歌っていて、通形は涙目になりながら笑っていた。

雄英がひとつになっていた。

は胸いっぱいの幸福を抱えながら、最後のコードを鳴らす。
ギターの音が消えた瞬間、会場は涙、笑顔、興奮。
すべてが混ざった大歓声で溢れていた。
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