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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第44章 生まれた日、届いた言葉


マ「ったくは、そういうこと普通にやってのけるよな〜。しかもさ、こっちが気遣わねぇくらいの丁度いいプレゼントで、なのにちゃんと自分のために選んでくれたんだな、ってーのがわかるんだよな。ほんとすげぇわ」

大袈裟に肩をすくめる。

マ「俺なんか嬉しすぎて心臓飛び出そうになったもん」

ミ「あなたは何貰ったの?」

マ「俺?俺はヘアバンド!」

得意げに笑う。

マ「毎朝使ってるぜ!それにそのまま持ち歩いてる、お守りとして!」

ミ「何してんのよ!」

マ「だぁって〜!からのプレゼントだぜ!?嬉しいじゃん?」

「ふふ。喜んでもらえてよかったです」

楽しそうに笑う。

そんなを囲んで、マイクとミッドナイトも笑っていた。

その輪の中へ、相澤は入らない。

ただ静かに、紙袋を抱え直す。

マグカップひとつで、こんなにも心が満たされるなんて。

——本当に、敵わない。

そう思いながら、小さく息を吐いた。

会話がひと段落すると、職員室は再びいつもの空気へ戻っていく。
それぞれが仕事へ戻り、静かにキーボードを叩く音が響き始めた。

相澤は机の上に置いた紙袋へ視線を落とす。

ゆっくりとラッピングを外し、中からマグカップを取り出した。

飾り気のない、落ち着いた色合い。
シンプルだからこそ、毎日使える。

相澤の表情はいつもと変わらない。
けれど胸の奥は、柄にもなく穏やかに緩んでいた。

箱の中に入っていたドリップコーヒーを一つひとつ眺める。

どれから飲もうか。
そんなことで少し悩む時間さえ、不思議と嬉しかった。

少し離れた席では、がそんな様子をそっと横目で見ている。

もう使ってくれてる。
その事実だけで胸が温かくなり、自然と口元が緩んだ。

相澤はマグカップとドリップコーヒーを持って席を立つ。

向かった先は給湯室。

封を切ると、ふわりと香ばしい香りが広がる。

ゆっくりとお湯を注ぐ。
ぽたぽたと落ちるコーヒー。

立ち上る湯気とともに、深く落ち着いた香りが給湯室いっぱいに満ちていった。
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