第43章 響く歌声、癒される心
芦戸なんかは泣き笑いしながら大騒ぎ。
芦「なに今の!?ズルいでしょ!?心持ってかれたんだけど!!?」
耳郎は両手で耳を押さえながら唖然としている。
耳「音の入り方が……反則……」
上鳴は手をバタバタさせながら叫ぶ。
上「先生!てかこれ!文化祭のメインステージで歌ってよ!!!」
爆豪の目は真顔のまま、ほんの少しだけ揺れていた。
唇が、かすかに震えていた。
轟は静かに息を吸って、真っ直ぐ呟く。
轟「……きれいだった」
その言葉があまりに真剣で、は少しだけ頬を赤くした。
最後に瀬呂が続く。
瀬「こんなん聞いたらもう、出てほしいしかないでしょ!」
「いやいや…、私、生徒じゃないし……出演は……」
耳「じゃあ!下のパートだけ!ハモりだけでいいから!!」
芦「おねがいっ!!文化祭の成功がかかってるの!!」
上「頼むって!!先生の声必要なんだよ~!!」
「ま、待って待って……!」
わちゃわちゃと囲まれて困っていると、スッ…と背後から気配が落ちる。
相「退院早々、を困らせるな」
ぴしっと空気が止まる。
だが葉隠が手を挙げた。
葉「相澤先生!さっき先生が弾き語りしたんですよ~!すっごく綺麗で!」
相澤の耳がわずかにぴくっと動く。
……が、表情は変えず。
相「そうか」
((((絶対気になってるやつだ……))))
芦戸がじりじり近づき、にやり。
芦「相澤せんせ~?ほんとは聞きたいんでしょ~?ほらみんな!アンコールっ!!」
「「「アンコール!!!」」」
全員が総立ちで、もう一度と手を伸ばす。
「次はアップテンポでもバラードでもいいから!!!」
A組のリビングは、熱気と感動と、への純粋な“すき”でいっぱいだった。
その中心で、は困ったように微笑むしかなかった。
結局勢いに押され、は観念してもう一度ギターを手に取った。