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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第42章 戻らない未来、守りたい命


ミッドナイトはそんなを見ながら、ふっと笑う。
そして耳元へ顔を寄せた。

ミ「ねぇ」

小さな声。

ミ「相澤くん、ずーっとあなたの席見てたわよ♡」

「えっ」

ミ「ずっと、寂しそうだった♡」

思わず顔が熱くなる。

慌てて視線を向けると。
職員室の奥、相澤はいつも通りの顔をしていた。

だが目が合った瞬間、ほんの少しだけ表情が柔らかくなる。

それだけだった。
それだけなのに、胸が温かくなる。

相澤はしばらくを見つめたあと、小さく息を吐いた。

そして、誰にも聞こえないくらい小さく唇だけが動く。

相「おかえり」

声はない。
けれど、にはちゃんと分かった。

心配したことも。
無事でいてくれた安堵も。
帰ってきてくれて良かったという気持ちも。

全部。

全部。

その言葉の中にあった。

は少し目を見開く。

それから、ふわりと笑った。
同じように、唇だけを動かす。

「……ただいま」

相澤は何も言わない。
ただ、少しだけ目を細めた。

それだけだった。
胸の奥がじんわりと熱くなる。

相澤は騒がない。
けれど、賑やかな職員室の光景を眺めながら、静かに息を吐いた。

――あぁ、帰ってきたんだな。
良かった。

心の奥に張り詰めていたものが、少しだけ解けていく。

ミッドナイトが楽しそうに笑っていた。

しばらくして、は自分の席へ向かう。

少しの間空いていた席。

見慣れた机。
積まれた書類。
窓から差し込む夕日。

そっと椅子に腰を下ろす。

たった数日居なかった。

それだけなのに、不思議と胸がいっぱいになった。

戦いがあった。
苦しいこともあった。
怖い思いもした。

それでも、ちゃんと帰ってくることができた。

職員室には相変わらず賑やかな声が響いている。

その音が、どうしようもなく心地良かった。
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