第36章 反応する力、愛の鼓動
言葉を詰まらせながらも真剣に訴える緑谷に、オールマイトはしばらく黙り込んだ。
やがて小さく息を吐き、深く考え込むように呟いた。
オ「ふむ……」
緑「僕の中の面影はこう言っていました。『…似ている。私が守りたかった、かつて愛したあの人に』と」
オ「………」
オールマイトはしばらく黙り込み、眉をひそめて考え込んだ。
オ「……正直なところ、私にもよくわからない部分がある」
視線を緑谷から少しそらし、遠い記憶を辿るように呟く。
オ「ワンフォーオールの力は単なる個性以上のものだ。歴代の継承者たちの感情や想いが絡み合い、時に制御しきれない影響を及ぼすこともあるのかもしれん」
オールマイトは緑谷の肩に軽く手を置いた。
オ「だが、それが君を動かす力の一端であることは間違いない。君が感じる衝動は、歴代継承者の強く深い想いと、君の想いが重なっているからかもしれないね」
少し笑みを浮かべ、続けた。
オ「待てよ…」
オールマイトの顔が急に曇った。
オ「緑谷少年、ワンフォーオールからどんな感情が流れてきたって?」
緑「え?いや…あの…その…愛しいと思う気持ちや触れたいと思う…」
オ「愛………」
緑「ど、どうしたんですか?」
オ「いや…こっちの話さ。緑谷少年、また何かあったら教えて欲しい」
そう言い残し、オールマイトは神妙な面持ちで部屋を出ていった。
そしてその足で校長の元へ向かう。
オ「校長」
校「どうしたんだい?オールマイト。そんな焦って」
オ「いえ…少し情報共有というか…お考えを聞きたいというか…」
校「ふむ…話してごらん」
オールマイトは緑谷から聞いた話を校長に語った。