第35章 ぶつかる本音、譲れない想い
爆「オールマイトが秘密にしようとしてた…誰にも言えなかった…考えねぇようにしてもふとした瞬間湧いてきやがる。どうすりゃいいか分かんねぇんだよ!!」
緑(ずっと…抱えこんで…僕なんかより…ずっと…)
この戦いに意味なんてないのかもしれない。
勝ちにも負けにも意味はないのかもしれない。
それでも、緑谷はやらなければと思った。
爆豪のこの気持ちを今、受けられるのはではなく、緑谷だけだった。
爆豪と緑谷がぶつかる。
そこにあるのは敵意じゃない。
誰よりも、とオールマイトを想う“痛み”だった。
緑「サンドバッグになるつもりはないぞ、かっちゃん!」
どうしようもない気持ちを、戦うことで発散したいだけなのかもしれない。
そうだとしても、勝手だと一蹴することは緑谷にはできなかった。
幼稚園から高校まで、付き合いは長くても2人は今まで、本音で話し合ったことがなかった。
戦いの中、爆豪の本音を耳にする。
緑(そんな風に…思ってたのか)
そして緑谷もまた、本音を爆豪をぶつける。
緑「勝利の権化である君に!!勝ちたい!」
緑谷の拳が、爆豪に入った。
だが、空中で形成逆転。
爆豪は緑谷を地面に叩いた。
爆「クソ…俺の勝ちだ…」
勝ったはずなのに爆豪の顔は険しかった。
爆「オールマイトの力…そんな力持ってても…自分のもんにしても…俺に負けてんじゃねぇか……なぁ…なんで負けとんだ…」
暗い夜の中、オールマイトの声が響く。
オ「そこまでにしよう、2人とも」
顔をあげると、オールマイトの姿があった。
爆&緑「オール、マイト…」
オ「悪いが全部聞かせてもらったよ。気づいてあげられなくて、ごめん」
爆「今更…………」
顔を背けた爆豪は続ける。
爆「なんでデクだ。ヘドロん時からなんだろ?なんでこいつだった?」
オ「非力で誰よりヒーローだった。君は強い男だと思った。既に土俵に立つ君じゃなく彼を土俵に立たせるべきだと判断した」