第34章 愛が生む力、蠢く悪意
少しの沈黙の後、オールフォーワンが口を開く。
A「きっと、こうかな?」
オールフォーワンは淡々と外部の動きを予想していった。
メディアの波、ヒーロー支持層と陰に潜む者たちの反応、そして死柄木の動き。
A「僕の描いたシナリオが正しく機能していれば、大体そんな流れになっているんじゃないかな」
驚くほど冷静に的中していくオールフォーワンの言葉は、事実のように重く響いた。
A「仮にそうなっているとして、原因は一つ、。そして君の偽りの姿と引退がそこに追い打ちをかけている」
オールマイトの拳が、強く、震える。
オールフォーワンはさらに煽るように話を続けた。
言葉は矢のように放たれ、オールマイトの胸を切り裂く。
堪えきれず、オールマイトは立ち上がる。
オ「貴様だけがすべてわかっていると思うな。貴様の考えはよくわかっている。お師匠の子孫である死柄木に、私…あるいは私と少年を殺させる。そしてくんを…手に入れる。それが筋書きだな」
A「で?」
オ「私は死なないぞ…。死柄木に私は殺させない。くんも必ず守る。くんがどんな状態になろうと、必ず守り切る。貴様の思い描く未来にはならない!」
そして退出の時間になり、オールマイトは立ち上がった。
オ「貴様の未来は私が砕く。何度でもな。貴様は指をくわえ、ここで余生を過ごせ」
オールマイトは部屋を出ていった。
A「フフフ…余生ね……」
その笑いは小さく、静かな部屋に冷たく響いた。
だが、その裏側で、オールフォーワンの目はなおも淡々と何かを計測しているように見えた。
まるで、これから生まれる“変化”の到来を待っているかのように。