第24章 歪められた身体、蝕む熱
その時、医者が病室に入ってきた。
医「関係者の方ですか?」
相「はい…」
医「間柄は?」
相「同僚…です」
口に出す関係の浅さに寂しさを覚える。
医「彼女に親しい人を知っていますか?家族や恋人など…」
相「…親族は誰も居ません。恋人も居ない。肩書きはただの同僚…ですが、俺は彼女と1番親しいと思っています」
医者は相澤に身分証を提示してもらい、信頼できると判断した。
医「…ではあなたに話します。いい知らせと悪い知らせ、どっちから聞きますか?」
相澤の肩が跳ね、不安に駆られる。
相「…いい、知らせを」
医「命に別状はありません、目立った外傷もなし」
相澤はホッと胸を撫で下ろす。
相「悪い知らせは…?」
医「…クスリ漬けにされてます」
相澤はサーーっと血の気が引いていくのを感じた。
横目でを見ると、苦しそうに肩が上がったり下りたりしている。
医「…媚薬、のようなものが体を蝕んでいます。残念ながら媚薬に解毒剤などは効かない」
相「じゃ、じゃあどうすれば…」
医「強制的に眠らせる、又は…、その衝動を解消するの2択です。ただ…眠らせると次に目覚めた時に倍の衝動がやってくる」
相「っ…それじゃあ!」
医「そうですね…、お察しの通りです。とりあえず…今は…、これを」
医者の手には睡眠薬が。
相澤はベッドの傍に立ち、震える手での手を握った。
相「…すまない、。今は、これしか…」
「しょう、た…さん…」
その声に胸が痛む。
守りたかった、でも今は暴走させるわけにはいかない。
点滴が腕に差し込まれる。は微かに抵抗しようとする。
「はぁっ…はぁ」
相澤はぎゅっと手を握り返す。
相「今は…ゆっくり眠っててくれ…」
徐々に意識が遠のいていくの瞳。
の小さな動きや息づかいを、相澤は最後まで見逃さない。
が眠っている間にしなければならないことがたくさんある。
勝手に救出に行った緑谷たちの保護、怪我の確認。
そしてを今後どうするか、病院と校長を交えて話して貰わなければならない。
相澤は深呼吸をひとつして、震える手でスマホを掴む。
のために、すぐに校長へ電話をかけた。