第23章 取り戻した光、残る傷跡
死「だってさ」
プチ、とテレビの画面が暗くなる。
部屋の中に残るは、ニュースの余韻と誰かのため息だけだ。
死「やっぱり大事にされてんな、あのお姫様。ま、そのお姫様はもう片足こっちに突っ込んでる。明日には全身、溺れさせる」
隣でトガが甲高く笑う。
ト「ひゃー!楽しみ!私も早くお姫様に会いたいです!」
荼「うるさい黙れイカれ女」
死「もうすぐの身体が完成する。そうすれば俺たちから離れられなくなる」
コ「もっとわかりやすく説明してほしいね」
死「…汚すとか壊すとか、そういう安直な表現じゃ足りない。俺の前だけで、あの“綺麗”が震えるようにする。今、誰のものでもない“目線”を奪って俺だけに向けさせる」
言葉の端に、淡い執着が滲む。
誰もがその細い光を避けるように見つめる。
そこに、コンコンと静かなノック音が響いた。
「どうも、ピザーラ神野店です」
空気が止まった。
……………
オ「スマッシュ!!!」
オールマイトが壁を突き破ってバーの中へ、間髪入れずシンリンカムイが中にいた死柄木たちを拘束した。
オ「もう逃げられんぞ、ヴィラン連合。なぜって?我々が来た!」
コ「あの会見後に…まさか示し合せて…!」
外にもプロヒーロー、そして警察の多くの人数が配置されていた。
死「せっかく色々こねくりまわしたのによ…なにそっちから来てくれてんだよ…。俺たちだけじゃない?そりゃこっちもだ!黒霧!持ってこれるだけ持ってこい!!」
オ「脳無だな!」
黒「すみません死柄木弔…、所定の位置にあるはずの脳無が…ない?」
死「は???…は!?!?」
オ「ヴィラン連合よ、君らはナメすぎだ。警察のたゆまぬ捜査を、我々の魂を、そして怒りを!おいたが過ぎたな。ここで終わりだ、死柄木弔!くんは返してもらうよ」