第22章 残された朝、消えない後悔
オ(なにが平和の象徴か…)
オールマイトは拳を強く握った。
そしてケータイを取り、電話に出た。
塚「ヴィラン連合の居場所、突き止められるかもしれない」
その言葉にオールマイトの肩は上がる。
隠れ家的なバーに入っていった男と、今回を攫ったヴィランと特徴が一致したとのことだった。
塚「相澤先生の発信機のおかげで、さんの居場所はもう確認済だが、肝心のヴィラン達はそこには居なかった。だがこの件の裏が取れれば、すぐにカチ込む。これは極秘事項だ。今回の救出・掃討作戦は多くのプロヒーローに協力を要請するつもりだ。君の力も貸してくれ」
オ「私は素晴らしい友を持った…。奴らに会ったらこう言ってやるぜ。私が反撃に来たってね」
画面の向こうでは、朝から拉致事件の特集が繰り返されている。
コメンテーターの言葉がやけに冷たい。
「やはりあの個性、治癒個性というのは極めて珍しく狙われても仕方ない。普段から対策すべき」
「少なからず容姿もあるのでは」
「やはり治癒だけできるようじゃダメでしょうね、戦えなければ自分の身も守れない」
「なぜ林間合宿に連れていったのでしょうか、雄英の管理体制に問題があるのでは?」
その断定に、生徒たちの苛立ちは募る。
のこと、何も知らないくせに。
どれだけ強いのかも、どけだけ努力したのかも。
怒りは静かな決意に変わる。
画面の中の論評は無責任で浅い。
爆豪は自室のテレビ画面にかじりついた。
拳を握りしめ、手のひらが白くなる。
爆「何も知らねぇくせに…!」
怒りが全身を駆け巡る。
が自分をかばって連れ去られたことが、何よりも許せなかった。
守られたことすら悔しい。
助けたかったのは、俺の方なのに。
怖い思いをしてないか、辛い思いをしてないか、心臓が張り裂けそうなほど苦しかった。
一方、轟はリビングのソファに沈むように座り、同じニュースを見つめていた。
画面越しに映るの姿を思い浮かべ、怒りと焦燥が胸に渦巻く。
轟「……」
小さく呟く声が震える。
自分がもっと強ければ、もっと早く動けていれば。
その思いに胸が焼けるように痛んだ。
目の前で連れていかれた悔しさを噛み締めた。