第20章 奪われた手、攫われた光
コ「俺のマジックでもらっちゃったよ」
木の上に、仮面の男。
Mr.コンプレスが立っていた。
その手には、小さく光るビー玉。
轟が氷結で拘束しようとするも、コンプレスは軽々と身を翻す。
コ「開闢行動隊、こちらも回収達成だ」
轟「こちらも…?」
緑「じゃあちゃんは…もう…」
コ「予定通り5分以内に回収地点に向かえ」
緑「だめだ!」
轟「させねぇ!絶対逃がすな!」
緑谷の提案で、轟と障子と緑谷が人間砲弾のようにコンプレスへ飛びそのまま地面に叩きつけ、3人で押さえ込む。
待ち構えていたのは荼毘、トゥワイス、そしてトガ。
その荼毘の腕の中にはの姿があった。
ぐったりと動かない。
轟「!!!!!」
緑「ちゃん!」
障「先生!」
荼「ミスター、避けろ」
青い炎が一直線に3人を襲った。
背後からトガとトゥワイスが飛び出し、交戦が始まる。
コ「いてて…まさか飛んで追ってくるとは…。お、そいつが噂の…っ、こりゃすごい。テレビで見るよか美人だな」
荼「うるさい、爆豪は?」
コ「もちろん…」
ポケットを探るコンプレス。
だが、ビー玉が…ない。
障子が隙を突き、すでに2つ奪い取っていた。
その時、空間が歪み、あの黒い霧が現れる。
USJで見た、あのヴィラン、黒霧だ。
黒「合図から5分経ちました。行きますよ、荼毘」
トガ、トゥワイスはワープの中に入っていった。
荼「まて、まだ爆豪が」
コ「あぁ、あれはプレゼントしよう」
その言葉に、轟・緑谷・障子の3人は息を呑んだ。
コ「マジックの基本でね、ものを見せびらかす時ってのは見せたくないものがある時だぜ」
にやりと笑い、コンプレスは口を開く。
そこから転がり出たのはビー玉。
指を鳴らした瞬間、障子の手にあったビー玉は氷片に変わり砕け散った。
黒霧のワープが広がる。
も、爆豪も、常闇も、その闇の中へ吸い込まれていく。
コ「そんじゃ――お後がよろしいようで」
しかし、その瞬間。
木の影から閃光が走った。
茂みの影に隠れていた青山のレーザーが一直線にコンプレスの口元を撃ち抜く。
弾かれたビー玉が、地面に転がり落ちた。