第20章 奪われた手、攫われた光
交戦中の爆豪と轟の目の前に障子と緑谷…そして、暴走している常闇、ダークシャドウが現れた。
障「爆豪、轟!どちらか頼む!光を!!」
暴れるダークシャドウを抑えきれない常闇。
敵味方関係なく攻撃してくる。
障「早く光を!常闇が暴走した!」
轟「見境なしか…よし炎を」
爆「待てアホ」
爆豪と轟があれだけ苦戦していたのが嘘のように、ダークシャドウはヴィランを一瞬で片付けた。
その瞬間、爆豪と轟はダークシャドウの目の前に被害を出さない最小の炎を出す。
夜の闇が照らされ、暴れるダークシャドウがしゅうっと音を立てて静まった。
爆「てめぇと俺の相性が残念だぜ」
常「すまん、助かった…」
そして緑谷たちは、ヴィランの標的である爆豪を守りながら、全員で施設へ向かうことにした。
緑「このメンツなら正直、オールマイトだって怖くないんじゃないかな」
それぞれが警戒を強めながら、森を駆け抜ける。
爆「俺を守るな!のとこ行くぞコラァ!」
轟「も心配だが…、お前も狙われてんだぞ」
口では反発しながらも、爆豪はちゃんとみんなの後ろを歩いていた。
その背中には焦りと苛立ち、そして…かすかな不安。
爆「おいデク、ヴィランはについてなんつってた」
緑「詳しいことは何も…、ただって女を連れて帰らねぇと、しか言ってなかったよ…」
爆「あいつなら…大丈夫なはずだ。…ちゃんと強えからな」
自分にも、他の人にも言い聞かせるように、不安を無理矢理かき消すように爆豪はそう呟いた。
森の中を縦断し施設を目指していると、途中で麗日と蛙水に出くわした。
緑「とりあえず無事でよかった…一緒にきて!僕ら今かっちゃんの護衛をしつつ施設に向かってるんだ」
蛙「爆豪ちゃんを護衛?その爆豪ちゃんはどこにいるの?」
緑「かっちゃんなら後ろに…」
振り返った先に、爆豪と常闇の姿はもうなかった