第20章 奪われた手、攫われた光
荼「心配が先に立ったかイレイザー…。邪魔はよしてくれよ、用があるのはお前らじゃない…」
炎をまとい、突然相澤の目の前に現れる荼毘。
だが、相澤は軽やかにかわした
荼「まぁ…プロだもんな」
再び炎を吹き出そうとする荼毘。
しかし、相澤は瞬時に消し去る。
相「出ねぇよ」
捕縛布を操り、荼毘を捕え、顔面に膝蹴りを叩き込む。
荼毘を拘束し、馬乗りになる相澤。
相「目的、人数、配置を言え」
荼「なんで?」
相「こうなるからだよ」
相澤は躊躇なく荼毘の腕を折った。
相「次は右腕だ、合理的にいこう。足までかかると護送が面倒だ」
荼「焦ってんのかよイレイザー」
バキッ、と骨を折る音が森に響く。
その瞬間、森の奥から飯田たちが戻ってきた。
注意が逸れた隙に、荼毘は相澤から抜け出す。
荼「さすがに雄英の教師を務めるだけはあるよ。なぁ、ヒーロー」
縛られていた荼毘は徐々に溶け、捕縛布から抜けた。
荼「生徒が大事か?あぁ…あの教師もか。……守り切れるといいな、また会おうぜ」
荼毘は完全に溶けて泥になり消えていった。
相澤は戻ってきた飯田たちに中に入るよう伝え、森の中へ1人走っていった。
生徒たち、そして、の安全を祈りながら。
相澤は森を駆けながらも、冷静さを失わないよう必死だった。
焦りに任せて無茶をすれば、を守れない――そのことは分かっている。
だが頭に浮かぶのは、あの笑顔と、いつも周囲を気遣う優しさ。
今、はどうしているのか、無事なのか――想像するだけで胸が締め付けられる。
生徒たちが焦燥と不安で立ち尽くしているのもわかる。
どんな力が相手にあろうとも、どんな罠が待ち受けていようとも、相澤の覚悟は変わらない。
森の中へ入り生徒たちやを探していると、緑谷と遭遇した。
ボロボロの体で洸太くんをおんぶしていた。