第20章 奪われた手、攫われた光
次の日。
芦「先生……つかれたよぉ…」
上「まじ眠い……」
瀬「まさか2時までやるとは思わなかった…」
砂「朝は7:00だし…」
目を擦る補習組。
「わぁ…それはお疲れ様」
と同時に相澤も心配になった。
(あとで疲労回復してあげよう)
相「だから言ったろ、キツイって。期末で露呈した立ち回りの脆弱さ。お前らがなぜ他のクラスメートたちより疲れているか、その意味をしっかり考えて動け。それからもう一度言うが、に疲労回復してもらうのは禁止だからな」
念を押すように言葉に圧力がかかっている。
次に相澤は、皆にむけて言葉を続ける。
相「みんなもだぞ、気を抜くなよ。何をするにも原点を常に意識しとけ。向上ってこはそういうもんだ。何のために汗かいて何のためにこうしてグチグチ言われるか、常に頭においておけ!」
((((原点……))))
轟と爆豪の頭には同じ人物が。
原点はオールマイトだったかもしれない、だが途中からそれにが加わった。
かっこいいヒーローに、だったはずがを守れるようなかっこいいヒーローに、にいつの間にかなっていた。
あの笑顔を、をちゃんと守れるようになりたい。
改めてそう思い、さらに身が引き締まった。
ピ「今日の晩はね、クラス対抗肝試しを決行するよ!しっかり訓練したあとはしっかり楽しいことがある!」
鱗「イベントらしいこともやってくれるんだ」
物「対抗ってところは気に入ったけど…先生はまたA組につくのかなぁ!?そんなの不公平だよねぇ!?」
ピ「という訳で!今は全力で励むのだー!」
(肝試し……苦手なんだけどなぁ)
そんな心の声を押し殺し、は生徒たちの背中を笑顔で見送った。
夜になり、生徒たちはまた自炊。
今日のメニューは肉じゃが。
も一緒に作り、プッシーキャッツと教員に振る舞った。
相「……うまい」
相澤が小さく笑う。
その穏やかな時間が、嵐の前の静けさだと、このときはまだ誰も知らなかった。