第20章 奪われた手、攫われた光
ピ「さぁ昨日言ったね、世話焼くのは今日だけって!」
ラ「己で食う飯くらい己で作れ!カレー!」
「「「イエッサー………」」」
ラ「雑なねこまんまは作っちゃだめね!」
飯「たしかに!災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすのも救助の一環!さすが雄英、ムダがない!世界一うまいカレーを作ろうみんな!!」
相(飯田…便利)
こうして生徒たちのカレー作りが始まった。
みんなで協力しながら作ったカレーは格段に美味しい。
切「店とかでだしたら微妙かもしれねぇけど、この状況も相まってうめぇ!!」
全員バクバクと箸が進む。
も、プッシーキャッツたちと教員のためにつくったカレーをふるまった。
爆「おいのカレーも食わせろ!!」
「だめだよ勝己」
盛大な舌打ちが聞こえてきた。
洸「うっま!!!!!」
これみよがしに洸太はでかい声でアピールする。
爆「クソガキ……」
洸太は食べ終わり、秘密基地に行ってくるとその場を後にした。
マ「いつもあぁなの…」
「…………」
まさか緑谷が後ろを着いた行っているとは知らずに、は心配することしかできなかった。
穏やかな時間が過ぎ、また1日が終わった。
生徒が寝静まった後も、たち教員は打ち合わせなどで忙しかった。
打ち合わせが終わり、夜の風が吹き抜ける廊下。
資料を片付けながら、は小さくあくびをした。
相「…今日はよく動いてたな」
「生徒たちの頑張り見てたら、元気もらっちゃって」
相澤は無言で頷くと、ふとの髪に視線を落とした。
疲れで乱れた前髪を、そっと指先で整える。
「……っ」
息を呑み、目を瞬かせる。
触れた指先の熱が、互いの距離を曖昧にした。
言葉よりも先に心臓が鳴っていた。
相澤は耳まで赤くなりながら、背を向けて歩き出す。
相「……無理するなよ」
夜風の中、相澤の声だけがやけに近く感じた。
合宿はまだ始まったばかりだ。