第19章 変わらない日々、近付く影
休日のショッピングモールは賑わっていた。
A組の面々(爆豪と轟を除く)はそれぞれ買いたいものが別なため、グループは自然と散り散りに分かれていた。
「お!あれ雄英生徒じゃん?」
「テレビで見てたぜ!」
「あの先生いないのか!?」
「あー、最近超話題のだよな?♡」
店頭やカフェの片隅で、ささやかな自慢話と驚きの声が飛ぶ。
やはり、の名はそこら中で囁かれていた。
いつの間にか1人になってしまっていた緑谷。
「雄英の人だすげえ、サインくれよ」
薄いフードに顔を隠した男が、軽い口調で近づいてくる。
だがその声には、どこかぞくりとする冷たさが混ざっていた。
死「いやほんとに信じられないぜ、こんなとこでまた会うとは」
緑「っ!!」
死「ここまでくると何かあるんじゃって思うよ。…お前にとっては雄英襲撃以来になるか」
顔を見あげるとそこにはあの時、雄英を襲撃してきた死柄木が居た。
死柄木の指が緑谷の首にかかる。
死「お茶でもしようか、緑谷出久。……そういや今日はあの先生はいないのかい?」
緑「死柄木……弔!!」
死「自然に、旧知の友人のようにふるまうべきだ。決して騒ぐなよ。俺はお前と話がしたいんだ」
少しでも騒げば五指を首につけ、周りにいる人も壊すと脅す。
緑「話って…なんだよ」
緑谷と死柄木は近くのベンチに腰掛けた。
死「だいたいなんでも気に入らないんだけどさ」
なぜだか腹を立てたいるらしい。
死「誰も俺を見ないんだよ。……ただ、あの教師…が俺を見た時はぞくぞくしたね、堪らなかったよ。でも、ヒーローだって言いながら、結局俺を切り捨て生徒やイレイザーを護った。俺と何が違う?結局みんな気に入らないものを壊しているだけだろう?。…なら、俺も壊してやる、あの偽善の光ごと。そしてあの目を俺だけに向けさせてやる」
緑「…僕は、お前のことは理解も納得もできない。ちゃんを汚すな。あの人はそんなことのために、優しいわけじゃない。ちゃんはお前のようにいたずらに投げ出したりしない」