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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第18章 英雄の物語、嵐の前の静寂 ※微


爆豪の真っ直ぐさに、の胸は再びざわついた。

押しつけているわけでも、答えを迫っているわけでもない。
ただ、剥き出しの本気だけを差し出している。

それが余計に苦しかった。

強引に、でも優しく。
2人の唇はまた、重なった。
そして深く深く、絡み合って混ざり合う。

「ん、んっ…はぁっ、」

は初めて“自分の中にいる爆豪勝己”の存在を真正面から見つめてしまった。
明確な好きじゃない。
でも、爆豪の存在が確かに心を揺らしていることだけは、気づいてしまった。

絡み合った唇が、名残惜しそうに離れた。
静寂のなか、の胸にはまださっきまでの熱が確かに残っている。

「…これ以上はだめだよ」

爆豪は少しだけ目を細めて、けれど怒りも焦りもなく、静かに息を吐いた。

爆「…わーってる」

少しの沈黙。
爆豪はベッドに座るの横に、静かに腰を下ろす。

爆「俺の気持ちは変わんねェから。……急に、悪かった」

静かに立ち上がる爆豪。
ドアに向かいながら、ふと振り返る。

爆「…ガキの頃からずっと、が特別だった」

は驚いて顔を上げる。

爆「それだけは、忘れんなよ」

そう言って、そっとドアを開けた。
扉の向こうには、冷えた夜の廊下が広がっている。
そして、何も言わずにそのまま姿を消した。

静かに閉じられた扉。
そこに残されたは、自分の胸の奥にまだ消えきらない熱を感じていた。

爆豪が去ったあと、はしばらくその場から動けなかった。
しっかりしなきゃと言い聞かせながらバスルームへ向かい、身体を流す。

爆豪のまっすぐな目。
強引なのに、優しかったキス。
どこまでも一直線な想いが、まだ胸の奥にざわついて残っている。

そして、他の人たちの顔が次々とよぎる。

赤い翼。
熱い真っ直ぐな想い。
優しい瞳と心。
安心する大きな手。

(はぁ…もうだめ…わかんない…)

は気分を変えようとホテルの外へ出た。
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