第18章 英雄の物語、嵐の前の静寂 ※微
反抗すれば、市民に危害を与えると脅される。
そんなことを言われれば、例えどんなに強いヒーローであろうと何も出来ない。
「人質は、この島にいるすべての人間だ。当然、お前らもな」
すると床から突然、拘束具が出てきて身体を縛られる。
壇上にいるオールマイトも縛られていた。
ふとヴィランと目が合う。
「ほう…お前、いいな。こっちに来い」
拘束されたまま持ち上げられ、壇上まで連れていかれる。
それが痛くて、睨みつける。
「その目も良いな。俺の隣にいるがいい」
するとヴィランは研究者を見つけ、研究室へ連れて行けと脅した。
デ「やめろ。彼は私の助手だ」
「デヴィット・シールドじゃねぇか。お前も来い」
デ「ならば彼女を解放しろ」
「それは無理だ、俺はこいつが気に入った」
デ「では断ると言ったら?」
「この島のどこかで誰かの悲鳴が響くことになる」
そう言われたデヴィットは従うしかなかった。
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迷ってしまっていてまだパーティ会場に着くことが出来ていなかった緑谷たちは、メリッサの助けでやっとパーティ会場の近くまでたどり着くことが出来た。
真上から見下ろしたその光景は、さっきまで夢のように賑やかだった場所とは思えない。
轟が、視線を少しだけ右へと動かす。
その視線の先に、他の誰もが自然と吸い寄せられていった。
緑「…ちゃん…?」
緑谷がぽつりと呟く。
視線の先――
非常灯の赤に照らされながらも、ひときわ目を引く存在がそこにいた。
真紅のドレスを纏っている。
ざわついた会場の中、まるでだけが別の世界にいるように、そこに縛られた状態で立っていた。