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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第17章 表情に宿る想い、全国規模の騒ぎ


マ「…行っちまったな」

相「いつも通りだ」

マイクは椅子の背にもたれ、ふっと笑う。

マ「でもよ、あんな顔で撮られたら誰だって惚れるぜ。…ったく、反則だろ」

相「…仕事だ」

短く返しながらも、視線は閉じた扉に向いたまま。

マイクはそれを見て、わざと軽く笑った。

マ「お前も大変だな、冷静装って」

相「…お前こそ」

2人の間に沈黙が落ちる。
けれどその静けさは、確かに同じ想いを孕んでいた。

少ししてから、マイクも支度を整え職員室を出ていった。

静まり返った職員室に、壁時計の針が刻む音だけが響く。
カーテンの隙間から差し込む夜の街の灯りが、机の上の書類を淡く照らしていた。

相「…まったく、騒がしい日だ」

ぼそりと呟いてみても、胸のざわつきは収まらない。

スマホを開けば、あの写真が嫌でも目に飛び込んでくる。
鮮やかな衣装に包まれたの笑顔。

プロとして、メディアに出ること自体を咎める気はない。
けれどあんな顔を他人のカメラに向けたのは、正直気分のいいものじゃなかった。

相「…バカが。油断するなって言ったばかりだろ」

口ではそう言いながらも、指先が写真の輪郭をなぞってしまう。

その表情が、教員室で見せる真剣な顔とも、授業中の穏やかな笑顔とも違っていた。

一瞬、が遠くに行ってしまったような錯覚すら覚える。

相「…見せもんじゃねぇんだよ」

ため息が漏れる。

理性と感情の境界を越えるわけにはいかない。
教師と教師、踏み越えてはいけない線がある。
けれどその線を、誰よりも意識しているのは他でもない自分だ。

相「…ったく、どうかしてるな」

椅子から立ち上がり、窓の外を見やる。
夜風が揺らす木々の音が、ほんの少しだけ胸の熱を冷ましてくれた。

席に戻り残りの書類を無言で束ね、相澤は小さく息をついて立ち上がる。
冷めきらない胸の熱を抱えたまま、静かに職員室を後にした。
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