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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第16章 見守る覚悟、触れたい本音


ある日の授業終わり。
体育館での個別戦闘訓練を終えたあと。

生徒たちは順番に更衣室へ向かっていく。

は記録をまとめながら声を上げる。

「あ、マット片付けるの手伝ってくれる人いる?」

切「俺やります!」

誰よりも早く切島が答えた。

爆「俺がやる」
轟「俺もやる」

2人を筆頭に、俺も私もと次々に声が上がる。

は少し申し訳なさそうに笑う。

「みんなありがとう。でも、1人でじゅうぶんだから、今回は鋭児郎にお願いしようかな?」

切「おっす!!」

不満そうに去っていく生徒たち。

「ごめんね鋭児郎、ありがとう」

切「こんなん余裕っす!」

体育館の奥、重たい防音扉を開ける。

中は少し暗くて、ひんやりしている。
2人きりで狭く、距離が近い。

マットを壁に立てかけた瞬間、バランスが崩れそうになる。

切「先生、危ないっすよ」

そう言って、ひょいと横から手を伸ばす。
その瞬間、大きなマットがの方へ倒れた。

「っ、」

倒れそうになった身体を、切島が反射的に抱きとめる。

腕の中に、柔らかい体温。
瞳が、至近距離でぶつかる。

鼓動が、近い。

切(……やばい)

視線が、無意識にの唇へ落ちる。

ほんの一瞬、本当に一瞬。

切「……」

時間が止まった。

思ってしまう。

切(ちか……かわ……いや待て、ダメだろ俺)

離さなきゃいけないのに、腕に力が入ったまま抜けない。
の髪が、頬に触れる。

切(先生だぞ。先生。好きとか、そんなんじゃねぇ)

でも。
腕の中にいるこの人が、どうしようもなく可愛い。

触れていたい、って思ってしまった。
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