第18章 …隻眼ノ呪詛
「青き星のニンゲンよ……新しき我等が主……新しき死の王の勇姿と力、とくとご高覧下され……」
「……な、何……?死の王、だと……? ロロノアが……王……!?」
その時、空飛ぶ使い魔が命を護る魔法『テトラジャ』を唱え、アルベルの体を白い光が包み込んだ。
「これは貴方様の命を、この世界の瘴気からお護りする結界……さあ、我等が主をご覧あれ。戦いが始まりますぞ」
その声と同時に、ゾロとアラマキを囲む様に青白い光を放つドーム型の戦闘領域『ゾーナ・プグナエ』が張られて行った。
そこでアラマキと対峙するゾロは、心の中で独り静かに呟く。
(悪魔の実の能力者か……だが、おれは本物の『魔神』。本物の『悪魔の力』ってのを、見せてやるよ……)
ニヤリと笑った、その時。
ゾロが魔力と覇気を同時に解放した。
瞬間、赤と黒、金と銀のオーラが現れ、そして消えて行った。
周囲には触れるだけで凍り付く様な殺気が漂い、金色に輝く右の瞳が更に鋭さを増す。
赤と黒の覇王色の覇気、紫と黒の魔力が入り混じった、ゾロの第一段階の変異……『羅刹』。
「てめえはうちの船長の首を取る気でいる様だが……残念だったな。ここは人間が生きられる世界じゃねえ。例え悪魔の実の能力者でもな……てめえの命は、ここで終わりだ」
その言葉が癇に障ったのか、アラマキは恐怖を振り払う様に、大声で怒鳴り始めた。
「何を訳判んねえ事言ってやがる!! 海賊の分際で、この海軍大将アラマキ様を殺ろうってのかぁ!!? クソ生意気なガキだなぁ!! 禁憎森々ぃ!!!」
アラマキの体が、見る見るうちに巨木へと変化して行く。
頭には大量の葉が茂り、周囲には触手の様にうねる無数の木の枝や根が広がった。
鋭く尖った無数の枝や蔓が、槍の様にゾロへと襲い掛かる。
ゾロはそれを躱す事なく、左手から火炎魔法を放った。
「アギラオ!!!」
火炎が蔓を焼き払おうとする。
だが、アラマキは嘲笑った。
「無駄だぁ! 防火林!!!」
瞬時に耐火性を持った太い樹木が現れ、炎を難なく相殺する。
炎を凌いだ蔓や枝が、そのままゾロの左腕と左太腿に深く突き刺さった。
「捕まえたぜぇ! そのまま干からびろぉ!!」
アラマキがゾロの養分や水分を少量吸い上げた、その時。