第18章 …隻眼ノ呪詛
実の父である科学者ジャッジによって施された改造人間……『ジェルマ』の血統因子。
その力が覚醒し、もし自分が感情を失って正気じゃなくなったら……。
『お前がおれを殺せ』
サンジ自身が、ゾロに頼み込んだのだ。
「お前、自分で言ってた事を忘れた……とは言わせねえぞ。どら、ここでおれがきっちり斬り殺してやる……」
ゾロはニヤリと笑うと、背負っている刀の柄に手を掛ける。
その目は笑ってはいなかった。
サンジはギョッとして、更に顔を引き攣らせつつ右手を上げる。
「あ、い、いや……あの話は、もういいんだ。忘れてくれ……」
「……遠慮すんなよ……おれにぶった斬られてえんだろ?」
三代鬼徹を抜こうとした時、ナミが呆れて二人に割って入った。
「あんた達ねえ、もういい加減にしなさい。やっとワノ国が平和になったのに……今日は宴なのよ、もっと楽しく出来ないの?」
「……フランキーの冗談にムキになるゾロって……やっぱり彼女の事、単なる知り合いじゃなさそうね」
「ロビン、何言ってやがる。おれは冗談で言ったんじゃねえぜ」
座卓に頬杖を突き微笑むロビンに、フランキーは真顔でそう言いつつコーラを口にする。
ゾロはそんな二人に視線を移すと、顔をほんのり赤らめつつ、小声で言い返した。
「う、うるせえ……! そんなんじゃねえっつってるだろ……」
と、その時。
部屋の襖が開き、チョッパーが姿を現した。
「ゾロ、ハーデスの着替え終わったぞ」
その声に促される様に、奥からハーデスが恐る恐る姿を現した。
シンプルな半袖の白いショートトップスと、黒いタイトショートパンツ。
少し長めのショートボブに整えられた髪色はペールパープルだが、見る角度や光によってペールピンクや銀色にも見えた。
身長は百五十五センチ程。
小柄ながらも形の良い豊満な胸元に、程良く引き締まったヒップと太腿……色白で体のラインが美しい、絶妙なバランスの体型だった。
二重瞼の大きな瞳に、長い睫毛。そのペールパープルの瞳が、真っ直ぐにゾロの姿を映し出す。
ほんのり赤い唇のせいか、少し幼い顔立ちが、ふとした時に、はっとする程大人びた表情にも見える……何とも不思議な色香を持つ少女。