すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第24章 気付く変化
打ち合わせも終えて廊下ですれ違い様に会釈を交わすものの、それだけでは済まされない…そんな視線を向けられる。
探るような…それでいて確かめるような。
ただ、何も言われない…
必要以上な会話は持ってこない…
でも…確実に何かを察したような目…
でも、住吉さんあ一切何も変えなかった。むしろ逆に…周囲の視線が増えるほどに私への距離はほんの少し…わずかに近くなる。秘書として、名字を呼ばれる代わりにすぐそばにいる事が前提の呼び方と…指示…
「それで、あとは解ってるな?」
そう言われるたびに特別扱いの様に錯覚すらしてしまう。
決定的だったのは社内ですれ違う別管轄だった女性社員がオフィスにた時。何度か来ていたとはいえ、そのたびにジッと見られていた。
「…大野さん…」
「はい?」
「…ちょっと、いいですか?」
少し躊躇って、私二しか聞こえない声で続けられる。
「…代表と、距離…近いですよね」
「え…っと、」
「秘書ってだけでは済まされないような…」
問いではない…指摘でもない…『確認』
ほんの一瞬だけ言葉に詰まった。でもその迷いを、詰まりを相手は見逃さなかった。
「あ、その。悪い意味とかではなく…」
慌てて笑った。
「…ただ、なんだか柔らかくなってるなって思っただけで…」
その言葉に否定も肯定も出来なかった。本当にその通りだって思っている…
確実に、特にここ最近は『気づかれない様に…』というのを優先していない様にも思えた。誰が見ていようが関係ない…と言わんばかりの事。私がそこにいる事がただ当たり前のような…そんな雰囲気。それは今までにもあった。視線を外さないことだって当たり前の様に…でも、周りが気づいたのは『外さなさ』…それで気付き始めていた。