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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第24章 気付く変化


一緒に住んでいても…恐らく社員の誰よりも近くに入れる立場であっても…二人には甘い名前はきっとつくことが無い…

「解ってるんだけどな…」

するっと毛先を撫でる様に指を通す。泣きそうになる目に理性が働く。

泣くな…
今は泣く時じゃない…
分かっていた…
ただそれだけ…

最もらしい理由を付けて、それでいて泣く場所ではないことをグッと思い返す。

ここは家じゃない…
職場だ…

そう思い起こし、一つ深呼吸をすればそのまま席に戻る。

「…?」

凜桜の横に座る諒が少しだけ前かがみに、顔を覗き込むかのようにして凜桜の顔を見つめてくる。

「何かあった?」
「ううん、なんでもない。何かあったように見える?」
「…んー…」

諒は即答で『見えるから聞いている』と言わんばかりの顔をした。それでもあえてそれを口に出すことはしなかった。

「…なんでもないならいい。何かあったら相談位は乗るけど?」
「ありがとうね」

そう話しながらも凜桜の視線は諒に一瞬向いて、すぐにパソコンに向き直っていく。表に出すべきじゃないこと、表に出さないといけないこと…その線引きはしっかりとしないと足元をすくわれる…

だけど…

凜桜は自分自身の立ち位置よりも…フッと視線を向けるのは住吉の横顔。キーボードの手が止まり、指を絡めては解いて…また絡めている…

「…ハァ…」

見かねた諒は解りやすくも伸びをしてコーヒー買ってこよ…と呟き、凜桜ちゃんも一緒に行かね?と誘った。
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