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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第23章 ふとした再会


そう思ってしまっている自分に一瞬嫌悪感にも似た感情と一緒に眉を寄せる。歩みを早めて…二人の前に立った。

「…待たせたな、凜桜」

低く、短すぎるほどの声。凜桜が振り返り、同時にぱっと表情が明るくなる。

「…住吉さん…」

その一言、その声色で住吉のざわつきはすっと収まった。瀬乃は一瞬だけ住吉に目を向ければ空気を察して一歩下がる。

「…偶然会って話してただけですよ」
「そうか」

余計な説明も含みも無い。住吉はその瀬乃の言葉に軽く頷くだけで返していく。

たっだひと言だけを…

けれど、さりげなく凜桜の腰に手を添えた。触れるか触れないかの距離。それでも確実に自分の方に引き寄せる様に…

当の本人である凜桜は驚いていたものの、何も言わずに身を任せた。それを見て瀬乃は苦笑を浮かべた。

「…相変わらず、独占欲の塊ですね。住吉さん…では、お邪魔しました。」

それだけ言えば瀬乃は背を向けて待ち合わせ場所を変えるかの様にスマホに視線を落としながらも離れていく。去り際にほんの一瞬だけ凜桜と目が合う。

そこには一切の未練も甘さも含んでいなかった。ただ、静かすぎるほどの理解があった。

瀬乃の背中が人ごみに消えていったあと、住吉はようやく息を吐く。

「…楽しそう、だったな」
「え?」

凜桜は一瞬きょとんとする。

「楽しそう、でしたか?」
「あぁ。それは相当な?」
「そんな事は無いですよ。ただの世間話だから…」

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