すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~
第22章 不器用な甘え
住吉はすぐに答えを出すことは無かった。代わりに…
凜桜の背中に回した手でゆっくりと確かめる様に撫でている。
逃がさない…拒むこともしない。そして…一度凜桜の喉が鳴った時…低く、静かに口を開いた。
「それを聞いて…どうして俺が呆れると思った。」
責める声じゃなかった。呆れでも無い…
「欲しがるのも、求めるのも、当たり前の感情だろ。俺の前でそれを隠すな」
「……ッッ」
住吉は言うだけ言って凜桜の額にそっと唇を落とす。キス、というよりももっと優しい、約束のような触れ方だった。囁くように…それでいて確実に…
「傍に居たいというなら、居ればいい」
凜桜の頬に住吉の親指が触れる。
「…触れていたいなら俺の腕の中に居ろ…」
しっかりと…離さないといった言葉を形にするように…しっかりと抱きしめる。迷いのない確かな強さで…
凜桜はいつの間にか胸いっぱいに広がる温もりにやっと…どこか安心するように息を吐いた。
ーーーそっか…
ーーー欲しがって…よかったんだ…と…
ゆっくりと凜桜から住吉の体を押し戻す。離す気のなかった住吉の体がようやくするりとほどけるように離れていった。
「…クス…もういいのか…?」
「…ん…」
「そうか」
地策答えれば玄関先からようやく中に入る二人。その背中を見つめて上着の裾を摘まんでみる凜桜。
「なんだって…」
笑いを含んだまま住吉は問いかけた。
「…子供っぽかったね…私…」
「別に?…嫌いじゃない」
「…ッ…」
住吉の一言一言で凜桜の心が大きく揺れる事を住吉は知る由もなかった。