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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第30章 「善意の逆理 Ⅲ」


***



追悼式を控えた礼拝堂には、厳かな空気が満ちていた。
ステンドグラスから差し込む光が、薄暗い堂内を静かに照らしている。
黒いリボンをつけた数人の生徒が、祭壇の準備のために慌ただしく行き交っていた。


入り口でその様子を見ていると、見覚えのある顔が近づいてきた。



「釘崎さん。きてくれたのね」



声をかけてきたのは、私が潜入していたクラスの華道部の子たちだった。
少しだけ目を赤くしている彼女たちを見て、私は短く頷いた。



「……まあね」



私のスマホに届いた一通のメッセージ。
それは、クラスの連絡網から回ってきた『追悼式』の知らせだった。


『Re:bloom』の事件の被害に遭い、命を落としてしまった二人の生徒。
その彼女たちを悼むための集まりが、今日この学校で行われることになっていた。


任務としては、もうここに来る必要はない。
事件の主犯である細井は捕まり、すべて解決しているのだから。

じゃあ、なんで私はまたここに来てんのかしら。
そうよ。の代わり。
あの子なら、きっと来たがっただろうから。

それに、真澄とも会えるかもしれないし。
それだけよ。



「私たち、華道部として祭壇のお花の準備をしているの。釘崎さんも手伝ってくださる?」

「……ええ。もちろん」



本当はただの潜入任務で、華道部なんて名前だけだったんだけど。
まぁ、最後だしこのくらいは。


正面の祭壇には真っ白な布が掛けられている。
祭壇の周りでは、数人の生徒たちが白い花や写真を並べていた。
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