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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第20章 「君の心をさらったその日から**」


「ねえ、」

「ん?」



私は湯呑みに口をつけたまま顔を上げた――そのとき。






「……初体験は済ませた?」

「ぶっ!?」



思わず口に含んでいたお茶を、盛大に吹き出した。



「なっ、なななっ……なに言ってんのっ、おばあちゃん!!?」

「やだ、汚いわね〜」



おばあちゃんは布巾でテーブルを拭きながら、けろりと言った。



「そんな取り乱すなんて……図星?」

「ち、違うからっ……!」

「違うの? なんか少し色気が出てきたって思ったんだけどな?」

「おばあちゃん、そーゆー話しないのっ……!!」

「なんで? 大事なことよ? 女の子だもん。恋愛だってするでしょ」

「そ、そりゃそうだけど、でも、でも……!」

「いやあ、青春ねぇ……」

 

おばあちゃんはしみじみと頷いている。

 

「……も、そういうお年頃なんだねぇ〜」



ほんとにもう。

 
(してたからって……おばあちゃんにそんなこと言うわけないでしょ……!)


頭の中でそう叫びながら、私は湯呑みをぎゅっと握りしめた。


(というか、する・しない以前の問題なんだけど……!)

(この人は、ほんとにデリカシーをどこに置いてきたの……)


“無邪気”にも、ほどがある。
というか、無邪気を免罪符にして平気で地雷踏み抜いてくるタイプだ。


でも、不思議と嫌いになれないのが、いちばんタチが悪い。


(こういうところ……誰かさんとそっくりなんだから……)








「……あ、そうだ」



そんな私の動揺もどこ吹く風で、おばあちゃんは急に思い出したように立ち上がった。
引き出しを開けて、ごそごそと何かを探している。



「あった、あった」



ひとつの小さな包みを取り出して、こちらに手渡してきた。



「はい、。これ、持っときなさい」

「え……? なに……?」



手の上にのった物を見た瞬間、顔が一気に熱くなる。


薄くて、正方形の小さな袋。
先生のベッドの引き出しに入っているアレだ。



「えっ……えええっ!?」

 

私が慌てて手を引っ込めると、ぽとっとそれはテーブルの上に落ちた。
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