第29章 川品中央総合病院
椛(萩原君、あの時は最後まで手を振ってくれてありがとう。
零のドラフト運転に乗車したのは、今の所あの時の一回きりだけど…
事件に巻き込まれたらしょうがないけど…
出来るだけ普段は、法定速度の範囲内安全運転での生活が送れます様、どうか見守っていて下さい。)
心の中で、萩原に言葉を投げると、静かに椛は目を開く。
隣に目を向けると、安室は未だ目をつぶり、手を合わせていた。
その様子をじっと観察する。
椛(どんな言葉を萩原君に投げてるんだろう。
一番最初に亡くなったという事は、以前は萩原君以外の4人で、ここに来てたのかな…)
暫く様子を観察していると、安室は少し俯いていた頭を上げて、目を開く。
視線を感じたのか、彼女の方に視線を向けた。
その表情はとても穏やかな顔をしていた。
椛「萩原君に何を話したの?」
安室「椛さんの紹介と、最近の報告ですよ。」
椛「そうですか。
紹介って…
変な事言ってないでしょうね?」
安室「変な事ってw
そんな言われて困るようなこと、椛さんは無いでしょう?」
椛「そうだけど…」
どんな紹介をしたのか気になるのか、椛は安室を見つめながら次の言葉を待っている様だ。