第29章 川品中央総合病院
椛「??
逆とは?」
安室「僕たちが聞いていた話は…
『好きな人がいる』という事。
その女性は、ヒロが通っている『料理教室の先生』で歳上だと言う事。
『卒業したら告白するつもりだ』と言う事。
それに…
ヒロはとにかく『彼女の事を大切に思っていた』という事…。」
その言葉に、驚き目を見開く彼女。
彼からの言葉に、当時の景光との思い出が脳裏に浮かんでくる。
安室「写真は見せなかったにしても…
せめて名前を教えてくれていればな〜。
ポアロで初めて会った時、椛さんが
『あの時ヒロが話していた女性』だとすぐ気付けたのに…
そしたらあんなに最初から、貴方のことを疑って掛かることも無かった。
…まぁ、
こんな事を言っても、この件に関しては今更だが…。」
目的の場所につき、車は停車する。
椛「何でヒロ君はそんなに隠したんだろ…
当時は特に疑問には思わなかったけど…
他の3人の名前は教えてくれたのに、
『ゼロ君』だけはいつも『ゼロ』だった。
私にも4人の話を電話で話してくれても、画像がメール等で送られてくる事は一度もなかったの…」
椛からの言葉に、当時の親友の様子が安室の脳裏に蘇る。