第29章 川品中央総合病院
椛「安室さん、本当にありがとうございます。
この洋服の事もですけど…
色々な気遣いも含めて。」
安室「こちらこそ。
椛さんに服をプレゼントする事が出来て、こちらも満足です♪」
お互いの言葉に目を合わせて微笑み合う。
ここが人通りのある屋外で無ければ、思い切り抱きつきたいところではあるが…
ここはグッと堪える。
椛「流石探偵さんですね。
私の好みの服を見つける事がお上手なこと♪」
本当は『公安』と言いたいが、今ここではその言葉は使えない。
だが、彼にはきっとその意図が伝わっているだろう。
安室「別にそこは、探偵である事は関係ないですよ。」
椛「??
そうなんですか?
一瞬で、しかも一発で決めてたじゃないですか!
『流石の洞察力だなぁ〜』
と思ったのですが…」
安室「ははっ!
流石に、そんな誰に対しても出来る事では無いですよw」
椛「??」
安室「惚れた女性の好みを把握する事は、男の務めでしょう?」
椛「えっ!?」
なんて事もない様にサラッと彼は言ったが…
なんと威力のある言葉だろうか。
思わず出た声と共に、顔に熱が集まる事を感じながら、驚きの表情を安室に向けるが…
『僕は何か可笑しな事でも言いましたか?』
とでも言いたげな表情で、椛の様子を見ている。