第25章 コンフィデンシャルのその先に
2人は暫く、そのままの体勢で抱きしめ合っていたが、降谷はふと重さを感じて目を開き、彼女の顔を覗き込む。
そこには安心した様な…
少し息苦しそうな寝顔を浮かべる、彼女の姿。
どうやら寝てしまったようだが…
違和感を感じて、降谷は少し顔を離して彼女の顔を見てみると、顔が異様に赤い気がする。
額に手を当てると、先程額同士を合わせた時よりもかなり熱く感じた。
降谷(あれだけ出血してたんだ…
傷から来る発熱か。
解熱鎮痛剤が切れたんだな…)
そのまま優しく横に抱きかかえ、廊下に出る。
一人暮らしの割に、家の間取りは随分と広い様だ。
何分初めて訪れた彼女の家。
どの扉が寝室か流石にパッと見は分からず、少し悪いと思いながらも、扉を開けて中を確認した。
寝室はどうやら1番奥の扉だった様だ。
中に入ると、起こさない様にそっとベットに寝かせる。
椛「うぅっ…」
ベットに寝かせた反動で起きたのか、彼女は薄目を上げて降谷を見上げる。
椛「私…
今…
ごめん、寝ちゃってた?」
降谷「起こしてしまったか…
傷から来る熱が、かなり上がってきている様だ。
ゆっくり寝た方がいい。
話し込んで…無理をさせてしまったな。」
椛「…本当の貴方は、そういう話し方をするのね。」
降谷「えっ?」
思っていた様な返しでは無かったので、彼女の言葉に少し面食らう。
椛「さっきも、話の途中から、『いつもの安室さん』とは違う言葉遣いしてた。
今の方が人間味があって好きよ。」
思いがけない不意打ちの言葉に思わず照れて、口元に手を当てる降谷。