第25章 コンフィデンシャルのその先に
もうこれで終わりだと思っていた彼女は、彼の言葉に再び背筋を伸ばした。
ソファに着いてから、ずっと握っていた彼女の手を更に強く握る降谷。
中々話し始めない彼を覗き見る椛 。
椛 「安室さん??」
彼女に名前を呼ばれた事によって、意を決した様に静かに話を始める。
降谷「…俺には大切な仲間が4人居たんだ。
警察学校時代の同期だ。
…4人とも既に亡くなってしまった。
だが、俺は1秒でも長く、生き続けると決めている。
死んでしまったあいつらの分も。
この国を守る為に。」
言葉にすると、亡き仲間達の顔が更に鮮明に降谷の脳内に浮かび上がる。
降谷「その為には、多くの物を捨てなければならないと思ってた。
大切な人を失う悲しみはもう二度と、味わいたく無い。
大切な人はもう作らない。
そう決めてた。」
彼女から息を呑む気配がして、目を向けると、瞳に涙をいっぱい溜め、涙をこぼす椛の姿が目に映り驚く。
降谷「椛さん…」
そんな彼女の頬に両手を当て、涙を拭う。
切なくも苦しそうな表情で言葉を紡ぐ彼の姿も相まって…
彼の仲間への思いが痛いほど伝わってきて…
拭っても拭っても彼女の涙は溢れてくる。