第25章 コンフィデンシャルのその先に
安室「そんな、お茶の用意ぐらい誰でも出来ますよ。
椛さんこそ、苦手な事があまり無いように見えますよw」
椛「いやいやいやいや!!
苦手な事だらけですよw
何言ってるんですか!!」
全力で否定する彼女を他所に、安室は何故か楽しそうだ。
ティーセットをローテーブルに置き、彼女が座るソファの隣に腰掛ける。
今日の安室は先日とは異なり、会った時からずっと柔らかい表情と、穏やかな雰囲気を見に纏っていた。
些細な事だが、ここまでずっと穏やかな雰囲気をまとわり続けている彼は、
『ちょっと初めてかも…』と改めて思う。
安室はカップに口をつけて一口飲むと、隣に座る彼女に向き直り、名前を呼んだ。
安室「椛さん。」
椛「はい。」
一度姿勢を正すと胸元の内ポケットから何かを取り出し、彼女の前に見えるように開く。
目を向けると、彼の手には警察手帳。
警察官の制服を身に纏った安室の姿が目に入る。
以前、黒田からパソコンで見せてもらった写真と同じだ。
椛(あの時の写真は、警察手帳の写真だったのか…。)
数ヶ月程前の事だが、思い出すと、既にあの頃の出来事が懐かしく感じた。
そんな事を思いながら写真を眺めていると、安室が口を開く。