第41章 親友との縁故
安室「あいつは……
ヒロは、危険から遠ざけたいと言う思いの外に…
『想いを寄せる女性』に、
『自分の手が汚れて変わっていく所』を、
見せたくなかったいう思いも、あの時あったんじゃないかって…」
その名前が出ると、二人の脳内にそれぞれ、いつも1番に浮かんでくるのは、優しく笑う景光の笑顔だ。
椛「……
それって…」
安室「…あの頃はまだ、
言っても大学卒業したてで、いくら背伸びしたって社会経験は無いし…
公安に配属された時点で、その後の人生も全く想像が付かない。
まだ、ほかの部署に配属されていれば…
話は違ったのかもしれないけど…」
そこまで言って一旦口を噤むが…
椛は彼の言葉をジッと待った。
安室「今になって、あの時のヒロの気持ちがよくわかるし…
完全に理解した気がするよ…」
椛「…零は私に、組織の話を聞かせたくないって事?」
安室「聞かせたくないのはもちろんあるよ。
本来だったら知らなくていい世界だからな。
わざわざ足を踏み入れる事、してほしくないし、椛の身に危険が及ぶかもしれない。」
椛「それはもう、協力者の話受けた時点で、半分乗りかけた船みたいなものだし…」
安室「それは一理あるが、元々の依頼は『安室透』の監視と、交友関係の把握だろ?
本来の依頼外の事まで、対応しすぎだろw」
椛「だってそれは~…」
途中まで言いかけて、思い当たる節もいくつかあるのか…
結局口籠もる。