第24章 逢瀬
自分語りをしてしまった。
それでも悟は静かに私の話しを聞いていてくれて。
ぬるくなったコーヒーを見つめながら静かい瞳を閉じた。
「……そっか。死が救いね……。そうか、うん。そうなのか。そうなのかもしれないね……」
「悟?」
「大丈夫だよ。少し昔の事を思い出して感傷に浸っていただけ」
「……息苦しいか?」
「少しね。でもがいるから少しは楽だよ」
「私も。悟がいるからちょっと楽だったりする」
この世界は息苦しいことばかりだ。
息苦しいからこそ、最期はせめて大切な人の手で死にたい。
そう思える人がいたなら、それだけでもしかしたら十分なのかもしれない。
「一級術師任命おめでとう」
喫茶店を出てぶらぶらと適当に雑貨や服などを見て、そろそろ帰ろうかとなった時、悟がそう言ってきた。
言われて思い出した。
私つい最近一級術師になったんだった。
「急にどうした」
「推薦されてたのに、なかなか昇級しなかったでしょ。漸くだなって思って」
「お兄ちゃんのこともあるからな。そう簡単に昇級はしないだろうなとは覚悟してたけど。でも、ありがとう。これでオマエにまた一歩近づけた」
ふふ、と笑えば悟も嬉しそうに笑う。
そう言えば、私は一級術師に昇級したけど、野薔薇や虎杖、伏黒たちも一級術師に推薦されたって言ってたな。
あと、禪院真希とパンダも。
一気に5人も推薦したとなると、なにか裏がありそう。