第24章 逢瀬
――五条悟side――
「さっきなんで、恋人って答えてくれなかったの?」
映画まで時間があったから僕らは近くのレストランへと入り早めの昼食を取っていた。
料理が来るまで暇だったから僕はにそう尋ねた。
ベンチで僕を待っていたにナンパをする男を装い声を掛けた。
その時、友達を待っているのか恋人を待っているのか尋ねたらだんまりを決め込んだに僕は少なからず不安みたいなものを抱えている。
付き合っていると思っているのは僕だけなのだろうか。
28にもなってこんな事を考えるなんて思わなかったし、なによりデートごときで緊張しているんだから笑えて来る。
それくらい僕は今日を楽しみにしていて、宙を舞うような気持ちで心躍らせていたって言うのに。
まぁ、でも。
野薔薇チョイスと言えど、普段は絶対に着ないフレアスカートを履いて、香水もつけているんだ。
僕とのデートをも少なからず楽しみしていてくれたんだなって分かるから嬉しいけど。
だからこそ聞きたい。
なんで、"恋人"だと即答してくれなかったのか。
の返答を待つこと数分。
小さな口から小さな声が漏れる。
「なんて?」
「……つ、付き合おうって言われてないし、言ってないから。だから……どう、なんだろうって……」
唇を尖らせてごにょごにょと話すに僕はこれ以上ないくらい呆れてしまった。
言わなくても分かるでしょうが。
あんだけ抱き潰してお互いに気持ちを曝け出したのに。
それで付き合ってませんなんて言われたら、公共の場だろうがなんだろうが僕は大泣きしてその場で暴れるね。