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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第24章 逢瀬







外見で判断しないで欲しいと思いながら、自分がそれを基準にしていたら、悲しくもなるし惨めにもなる。
あんなに容姿が変わったのに、虎杖は小沢優子の姿を見ても気にする様子は一つもなかった。
初めてあった私たちですら写真と実物を見てその変わり様に驚いていたと言うのに、虎杖は一切驚いたり褒めたりなどしなかった。
見抜いてくれたことは嬉しかったけど、それ以上は何もない悲しみ。
自分が嫌っていた人達と同類であり、虎杖とは異なる人種だと気づいたことへの悲しみ。
この二つが今彼女の心の中を占めているのだろう。

静かに泣き続ける彼女の背中に手を回して軽く叩いてやった。
泣くことはないんだと。
そういう意味も込めて。

「虎杖君が夏油さんを好きになった理由、なんとなくわかった気がします」
「まじで?私わかんないんだよね。教えてくんない?慰め料として」

少し泣いて落ち着きを取り戻した小沢優子は、目元に残る涙を拭いながらそう言ってきた。
虎杖が私を好きな理由はちゃんと聞いたことなかった気がする。
ちょっと知りたいって思っても罰は当たらないと思う。

「嫌ですよ。秘密です。自分で考えてみてください」
「え~、ケチ」

クスクスと笑う小沢優子の笑顔を見て私も笑った。
その後、小沢優子は電車へ乗るために改札をくぐった。
彼女の姿が見えなくなるまでその背中を見送り、私もまた高専へと戻るために踵を返したのだった。






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