第24章 逢瀬
ぽつりぽつりと中学時代の事を話し始める小沢優子。
中学時代、背が低く太っていた小沢優子はクラスメイトから"デブ"だと蔑まれ、男子から嫌われていたと言う。
だけどそんな中、「クラスの女子で誰が好きか?」という内容を教室内で男子が話していたのを偶然耳にした小沢優子は廊下で静かにその会話を聞いていた。
「クラスの女子で誰が好きか?」という質問は虎杖にも尋ねられ、強いていうなら小沢優子だと虎杖は答えたという。
その理由が「魚の食べ方や字の書き方が色々と綺麗」というもの。
その時から小沢優子は虎杖に好意を寄せ始めた。
「女の子は太りやすいんですよ。私は初めっから太っていましたけど。……でも、私だって私を選ばない人を選ぶ気なんてサラサラないし、虎杖君は私が知らない私を見てくれた。虎杖君以外の男の子は嫌いだった」
「………あいつは、人を外見で判断する奴じゃねえからな」
私の時もそうだった。
あいつは私が犯罪者の妹だと知っても「夏油は夏油だろ」と私自身を見てくれた。
そのことにどれだけ救われたことか。
だから小沢優子の気持ちは何となくだけど分かる気がする。
「でも……でも私は、私が嫌いな人達と同じ尺度で生きていて……。あの頃よりも今の私の方がって……容姿でアプローチをしようとしていて……」
「中学時代の奴らと自分を重ねて悲しくなった?」
コクリと小さく頷いて、小沢優子は目元を拭った。