第24章 逢瀬
「オッスー。と釘崎。あれ?伏黒もいんじゃん?」
「はやっ!!!」
LINEを送ってから数分しか経っていないというのに、虎杖はすぐにファミレスへとやってきた。
手にはなにやら紙袋を持っている。
「何それ」
「換金所探すのめんどいから景品交換しちゃった」
「未成年がパチンコ行くなよ。つうかよく入れたな」
「追い出されるかなと思ったけど、隣のおっちゃんがいい人でさ」
こいつの人脈というかコミュニケーション能力どうなってんだよ。
ていうか待て。
野薔薇の奴、虎杖に小沢優子のこと言ったんか?
ちらりと野薔薇を見れば額に汗が滲んでいた。
言ってないな、これは。
半年前とは言え、小沢優子の変化は劇的ビフォーアフターを遂げてる。
誰だか分からない確率は高い。
久し振りに再開した憧れの好きな相手から「オマエ誰?」なんて言われたくないセリフを言われた日には、マリアナ海溝並みに落ち込むと思うし、なにより立ち直れないだろう。
少女漫画だったら「はぁ?あんた何様?」とか言って新しい恋の扉が開くと思うけど、ここは少女漫画の世界ではない。
その見込みも厳しそうだ。
「虎杖!!この子は―――」
「あれ」
野薔薇が慌てたように虎杖に話しかけるが時すでに遅し。
虎杖は私の隣に座る小沢優子に焦点を当てた。
「小沢じゃん。奇遇だね、なにしてんの?」
伏黒10点、野薔薇10点、私10点。
出ました、最高記録。
アンタ最高だよ、虎杖。
これは小沢優子も嬉しいんじゃないか。
横目で彼女をみるとなんとも言えない顔をしていた。
嬉しそうなでもどこか悲しそうな。
どうしてそんな顔をするのか、私には分からなかった。