第2章 恥辱
それからどのくらい時間が経っただろうか。
ふと、あいつの部屋を見ると、電気が消えていた。
時刻は夜中の12時半過ぎ。
いつ電気が消えたか確認できなかったけど、とりあえず2時まで様子を見よう。
後1時間半の辛抱だ。
大丈夫、やれる。
五条悟を殺せると思うと、心臓が大きく音を立てた。
緊張、しているのか。
いや興奮、しているんだ。
やっとこの手で殺せるのだから。
時間が迫るにつれ、私の心臓は破裂するのではないかと大きく脈を打つ。
深呼吸をして、落ち着かせ私はマンションの入り口へと歩き出す。
音をたてないように、慎重に最上階を目指す。
乾いた唇を舌で一度舐める。
静かに開くエレベーター。
マンションの廊下は静まり返っていた。
当り前だ。
みんな寝ている時間なんだからな。
「……よし」
小さく声を漏らし、私はカバンの中からピッキング道具を取り出し、できるだけ音を立てないように鍵を開ける。
数秒後。
カチャン、と鍵の開く音がした。
順調だ。
私のこの手際の良さを誰か誉めてくれ。
ドアを開け、中へと入る。
静かにゆっくりとドアを閉めて暗い部屋を見渡す。
思ったより物が少ない。
目が慣れるまで、その場に待機し、数分後ゆっくりと歩を進めた。