第2章 恥辱
その日から私の尾行は始まった。
私のこの作戦があいつに気づかれてはいけない。
いつも通りにあいつに勝負を挑んで、負ける。
私を見下ろす光景を眺められるのも今のうちだ。
存分に楽しめ。
そして死ね。
1週間、五条悟を尾行し続けた。
意外にもあいつの家はカードキーではなく、プッシュプル錠のものだった。
これならピッキング行為で簡単に開けられる。
部屋の番号をメモし、それをポケットの中に入れる。
「……金持ちかよ」
帰り際、思った事が口に出た。
尾行しておかしいなと少し思っていた。
五条悟の家の方向が高級マンションが立ち並ぶ方向と一緒だったからだ。
嘘だろ、金持ちなのかよ。
という私の心境は的中した。
めちゃくちゃ高級タワーマンションの最上階の一室。
そこがあいつの家だった。
後で調べたら、あの部屋は2SLDKの家賃40万弱。
目ん玉が飛び出るかと思った。
一ヶ月で40万ってなに?
え、あいつそんなに稼いでんの?
つか、Sってなんだ。
サービスルーム?
なんのサービスするんだよ、誰にすんだよ。
……え、つまりそう言う事なのか。
ちょっと待て。
あいつ奥さんいるのか。
いや、彼女って場合もあるか。
違くて、あんなクソみたいな男に女がいるってことに驚きを隠せない。
ありえない。
いるはずがない。
いてたまるか。
もし、いないと仮定した時、一体誰とその、つまり、そういう……。
まさか、そういうことなのか……?
やっぱりクズじゃねえか!!