第14章 明日
虎杖君を襲う3体を私が祓おうとしたが、それを邪魔するように攻撃を仕掛けられる。
「やっぱり。アイツ人間殺せないだろ」
どこか嬉しそうな表情をするツギハギの男。
私は何も答えはしなかった。
夏油さんは、今どこにいるのでしょうか。
目線だけで彼女を捜せば、安全な場所へと身を隠していた。
呪力もほとんどなく怪我を負っているため、足手まといだと判断しての事でしょうが、判断が早くて助かります。
「よそ見?随分余裕だね」
しまった。
夏油さんに気を取られすぎていた私は、ツギハギの男の腕に捕まった。
油断。
私としたことが。
「次はアンタと戦わせようと思うんだ。今度は泣いちゃうかな?現実と理想の擦り合わせができていない。自分の実力を穿き違える。馬鹿なガキ共は」
それは虎杖君と夏油さんの事を言っているのだろうか。
だとしたら、それは大きな間違いだ。
「彼らは今まさにその擦り合わせと成長段階の真っ最中。どちらかと言えば、馬鹿はアナタです」
理想を語る事は悪いことではない。
理想が無ければ人は成長しない。
現実だけ見たところで、何もできないと諦めるだけだ。
だが、理想だけでは人は成長しない。
現実を見ることもまた一つの成長。
だとするなら、虎杖君は今それと戦っている。
そして、急速に成長している。
その証拠に。
窓を割って上から降ってきた虎杖君の瞳は先ほどよりも鋭く現実を見据えている。