第14章 明日
釘崎、禪院真希。
ごめん。
温泉旅行、行けそうにないや。
二人だけで楽しんで来いよ。
「はは、でも、悪くない人生、だった……」
そう。
この数か月。
虎杖や釘崎、伏黒たちと出会えて本当によかった。
ムカつくときもあるけど2年の奴らにも会えてよかったし。
楽しかった、ただただ。
短い時間だったけど、これを幸せというなら多分そうなんだと思う。
一つだけ、気にかかる事は。
五条悟に傷一つつけられないまま死んでしまう事。
それだけは悔しいし、会えないまま死ぬのも嫌だ。
……一目だけでも会いたかったけど、仕方ないか。
って、なんで、そんなこと……。
会いたい、とか。
気持ち悪……。
そんなこと思う奴じゃないだろ、私。
ばぁか。
走馬灯のようにみんなの顔が私の脳にフラッシュバックする。
あ、そうだ。
忘れてた。
私、虎杖にまだ返事、返していなかった。
ごめん、虎杖。
やっぱり私はお前の気持ちに応えてやれないわ。
私たぶん、他に好きな奴がいると思うんだよ。
認めたくないけど。
だからさ、ごめん。
深く息を吐いた。
何も伝えられないまま。
私は重たくなっていく瞼に逆らうことはせず、ゆっくりと目を閉じた。