第14章 明日
高専へと戻り、家入硝子の治療を受けている七海を待っている間、私たちは人気のない廊下で待機をしていた。
暫くすれば、七海が私たちの所へとやってきた。
「怪我は?」
「大丈夫です。家入さんの治療を受けたので」
「動けるんだな」
「はい」
じっとグラサンの奥の瞳を見れば、嘘を言っているようには見えなかった。
家入硝子のことだから傷口が開くような下手くそな治療はしていないはず。
私は、軽く息を吐いて腕を組んだ。
一級術師である七海でさえも苦戦したとなれば、七海と同等またはそれ以上―――つまり、特級。
七海は言った。
今回七海が相手をしたのは継ぎ接ぎの人型呪霊。
会話が成り立つことから、以前私たちが、と言うよりは五条悟が対峙した未登録の特級呪霊と関係がある可能性が高いという。
「ということはそいつも特級?」
「おそらく」
七海曰く、その継ぎ接ぎの人型呪霊は発生してそこまで時間が経っていないとのこと。
その根拠は、貪欲に自分の成長を楽しんでいる傾向があったと言う。
「五条悟と戦った特級は領域展開まで会得していた。もしその継ぎ接ぎ野郎が生きていたら、すぐにその段階までいくんじゃないのか」
「でしょう。加えてこちらの予想を遥かに超える被害者数。一秒でも早く祓わなければ取り返しのつかないことになります」
「なら……今度は私たちも連れてってくれんだろうな」
早く祓わなければ、と言うのなら。
一人で行って怪我をしたのなら。
虎杖も同じ気持ちだったらしく、その瞳は強く七海を見ている。