第14章 明日
私が吉野と話をしている間に、虎杖は伊地知さんに映画を観るから2時間後に迎えに来いと言ったらしい。
映画を観るだなんて話、私何も聞いていないし約束もしていない。
「大丈夫ですよ、伊地知さん。何かあれば私が……」
≪できるだけ早く向かいます≫
「……いや、2時間後でいいです。今すごい盛り上がってるので」
≪えぇ……≫
伊地知さんを困らせたくはないけど、今回ばかりは無理なお願いを聞いてもらおう。
友情が芽生え始めている彼らの邪魔をしたくない。
電話を切って私は虎杖にそれを返す。
その時、DVDデッキにDVDを入れた吉野が静かに問いかけた。
「二人はさ、呪術師なんだよね?」
「おう」
「人を……殺したことある?」
その質問に私も虎杖も少しだけ目を大きくした。
何故それを今聞いたのだろう。
疑い深くなってしまうのは、吉野が呪詛師とグルではないという保証がまだわからないからだ。
私も虎杖も人を殺したことはない。
だから首を横に振った。
「でもいつか悪い呪術師と戦ったりするよね。その時はどうするの?」
「なんでお前がそのことを気にすんだ?関係ないだろ」
「それは……」
「呪術師に興味、あるのか?」
「……えっと」
探りを入れるために、色々質問をしようかと思ったが虎杖に止められた。
虎杖はいい奴だから吉野のことを一ミリも疑いはしないのだろう。